はだかの暮らし

カミュ

2012年12月16日 01:43




大人の私は何枚も洋服を重ねても震えているっていうのに、

二歳の娘は今日も裸で寝ている。

比較的今日は暖かい夜だけど、それにしても彼女が洋服を着たがらなくなって

一か月くらいたつだろうか。

鼻水を垂らし、青ざめているのに、それでも

「いいの!着ないの!」の一点張り。

おむつももうすっかり彼女の中では必要ないらしく

履きたがらない。

きっとサイズも小さいし、かさばるし、最初から本人も好きなもんではない。


値段もするし、ごみも出るし、彼女からはかない宣言してくれるのは

逆にありがたいことなのかもしれないけれど、

かといって毎回トイレでするわけでもないので、おしっこは色んなところに染みを作っている。

トイレトレーニングもぼちぼちしていて、出来るときと出来ないときとまだまだ色々。

でも、子供のおしっこって、そんなに臭くない。と思ってるのは私だけ?

そんなに汚い物として私は感じない。愛する娘のだからかな?

もともとインドではおむつなんてない。

みんなおしりだして育っていく。

汚されたくない親の気持ちや、子供のトイレに付き合ってられない忙しい生活スタイルが、

おむつを生んだのかな。




私の母はかなり匂いにも汚れにも敏感で、おもらしにはかなりイライラしてしまうようだ。

しかも天気が悪いと洗濯ものが乾かない。

洗濯ものが乾かないと、

主婦はイライラしてしまう生き物なのかもしれない。

うちの母は主婦という仕事をもう何十年もこなす超ベテラン!

こだわりが強い職人に近いかもしれない。時間道理にテキパキこなし、一切の油断も隙も

許さない。

なんて書いたら怒られちゃうかしら。

いやいや、尊敬しているんです!私はまだまだ見習い主婦。

修行が足らないと、おしりを叩かれている毎日です。(ごめんなさいね笑)



はじめ、裸の娘に無理にでも洋服を着せようとしていた私。

でも、赤ちゃんの頃とは違って、自分で脱ぐを覚えてしまった娘は

そんな風に強引に着せたってすぐ脱いでしまうのだ。

一体どうして洋服を着ることが嫌になってしまったのか、、、。

しかも暑いならともかく、この寒いときに、、、。


記憶をさかのぼってみて、ひとつ気になったことがあった。

映画だ。

キリク!!

そう、アフリカの村の裸の少年の物語!

すっごく素敵な物語で、アウラと一緒に観たっけ。

しかもアウラが風邪で休んでるときに借りて来て観たんだった。

そういえばあのときも、裸で踊っていたっけ、、、。


もしや、キリクに影響されていたのか!?

さっすがアウラ!センスがいい!

やっぱりタイで生まれた子だ!


と、思わず褒めたくなってしまった。




ちなみにキリクとは、、、

ウィキペディアより。


キリクと魔女(原題 Kirikou et la Sorcière)は、1998年に公開されたフランス・ベルギー・ルクセンブルクの映画。数々の国際的な映画賞を獲得し、フランス国内だけでも観客動員130万人・興行収入650万ドルの大ヒットで、アニメーション映画としてはフランス映画史上歴代興行収入第1位の作品である。フランスでは関連グッズの売れ行きを含めて一種の社会現象となっている(プレイステーションのゲームにもなった)。日本での公開は2003年8月2日、日本語版はスタジオジブリ制作、アルバトロス・フィルム配給。

内容はアフリカの村を描いたファンタジー映画。鮮やかな色使い・細密な描画・個性的な音楽・大胆なストーリーで、子供から大人まで楽しめる印象深い作品となっている。音楽は、セネガル出身の国際的人気歌手ユッスー・ンドゥールが手がけている。


本当に久しぶりにこんなに素敵なアニメーションに出逢った!というくらい素敵な映画です。

レンタルも出ています。

もしかしたら、お子さんが裸で暮らしたいと言い出すかもしれませんが、、、。


そもそも、私はタイでアウラをお産したとき、どうしてタイで自然に産みたかったかといえば、

生命力が自然に開花する場所で、リラックスして生みたいという気持ちと、

生まれてくる赤ちゃんが、その子の生命力と感覚で導かれるお産で

ありたいと祈ったから。

そして私の感覚と、アウラの導きとが重なって

タイのPAIでの、父親と私とアウラだけのお産に繋がっていった。

それはとてもありがたいことだったと思う。



そんな環境で飛び出してきてくれたアウラなのだから、

もっと彼女の本能や身体を信頼し、もっと大胆に育児する方が

彼女にも私にもあっていたのかもしれない。

はだかんぼうで、どろだらけ~。みたいなね。


長野に帰ってきてから、私は彼女をかなり真綿に包んで育ててしまった気がする。

そして仕事とのバランスの中で、どうしても早く治って欲しい

悪化させたくないという焦りから、病院に行き

薬をもらい、悩みながらも与え、しかも悩みながらなもんだから

ちゃんと朝晩飲まさなかったりで、余計に悪化させてしまったり、、、。

中途半端な自然派育児みたいな感じにしてしまっていたと思う。

その時、その時、悩みながら、、、。そして今も薬に頼っていると感じるとき

自分の中でとても疑問が浮かび、これでいいのか?という思いが浮かぶ。



仕事頭の私や、超過保護なばーばの元で暖かく

それはそれは姫のように育てられたアウラは今、とっても風邪をひきやすく、

病気のときは抗生物質も使っているし、色々病気もしている。

もちろん、風邪をひくことは悪いことではない。

高熱だって必要だから出ている。

問題なのは、子供の様子をちゃんと観察し、的確に動けない私にある。

出来るだけ鼻水くらいでは薬は飲ませずにほおっておく。

でも、突然すごい悪化してしまうこともあって、肺炎に二度もさせてしまった経験がある。

薬を飲ませないなら飲ませないなりに、自分が知識と知恵を持ち、

ちゃんと対処し見極める力がないと危険だ。


アトピーやアレルギーは今のところない。

関係があるかは分からないけれど

産湯につけずに、産まれたばかりのアウラの白い羊膜を身体にすりこんだことは、良かったと思う。

肌はとても丈夫だ。



そして虫歯!!

歯磨きイヤイヤなときに、私が歯磨きをさぼったせいで出来てしまった前歯の虫歯に

これ以上虫歯が進行しないという

歯が黒くなる物質を塗ってもらっているため

前歯がお歯黒の様になってしまっているというアリサマ、、、。

姫なのに!!あ、姫だから?何時代の、、、??平安だったっけ?

ごめん。本当に可哀そうなことをしてしまった。


つるんと美しい前歯の子供を見るたびに

自分の親としての自覚のなさに胸が痛む。

でも、これは私の言い訳みたいに聞こえちゃうかもだけど

私はそんな平安時代な娘の歯の姿が嫌いじゃないよ。

チャーミングだとすら思っている!

そしてそのお歯黒の写真をちゃんと撮っておいて、大きくなった彼女に見せたい。

「 甘い物たべて歯磨きしないとこうなるね。 」と。

やっちゃたね~~と。
 

最近ではちゃんとお口を開けてくれる娘。

歯医者さんで褒められてからは、歯磨きも順調だ。



よく、三歳までに親の使った箸を使ったり、キスなどしないで

虫歯菌を子供にいれないようにすると、一生虫歯が出来ないという説を聞いたりして

最初の半年くらい守っていたけれど、

でもあまりにもかわいい娘にキスしないなんて、私には不可能だった。

今ではもう虫歯もあることだし、キスしてもいいか。と

変に開き直ってしまっている。

でも、すごく楽になれた。ごめ~ん。


今読んでいる本に、チベットの遊牧民の育児のことが書かれていて

すごく興味深い。

彼らは遊牧民。医療も近くにないし、生きていくことが本当に厳しい状態にある。

そして虫歯というのは死活問題。

だから幼少期からかなり歯を丈夫にするために色々工夫しているそうなのだ。

まず、彼らは母乳は三か月までしか与えないそう。

これはとってもびっくりだけど、空腹感を持った赤ちゃんに与えられるのは

なんとゆでた肉のかたまり!

それをおなかをすかせた赤ちゃんがむさぼりつくのが、

歯茎にすごくいい刺激になるんだそう。

そして、自分の手で食べ物をつかみ飢えを満たそうとする行為が、

その子の生きる力をつけるにも役立つ。


そして手も使うし、頭脳もよく発達する!

すごいな~。


ちなみにチベットの遊牧民は、超スピードお産!!

料理の途中で

「あ、ちょっと産んでくるね」

と言ってカーテン裏に姿をけし、

赤ちゃんをかごにいれ

「生んできたよ。」とそのまま料理作りに戻るほど!!

なにそれ~~!!すごすぎます。

真似出来ないな、、、。

そして、その本によると、赤ちゃんは泣くまでほっとかれるそう。

泣くという行為があってはじめて

「あ、この子は生きる気があるんだな」


と、そのときはじめて誕生を認められるんだって!

生きることに本当に直面して生きてるからこそだね。

でも、産後にすぐ動くことは、やっぱり女性の身体にとってはダメージがあるはず。



今紹介したエピソードは

~明るいチベット医学  病気をだまして生きていく~

著書  大工原 やたろう 

という、1988年に出版された本に出てきます。

この本は、わたしの今マッサージを伝授してもらっている先生から

巡り巡ってきた本です。

とっても、面白い!!!


最後の

「幸福な死に方を考える」 は必見です。

私も今から、自分がどんな風に死を迎えたいか

家族に話しておこう。


でも、その死になるためには、今のライフスタイルを変えていかなくてはならない。

その死になれるように、私は今の自分を変えていきたい。

変な言い方だけど、生きるって、最後は死ぬことだから。


私が死んでも生きていけるように、

アウラを育てることが自分の使命でもあるな。


よし、明日もハッピーな日にしよう。


選挙だね。

どうなるかな~。


おやすみなさい。































関連記事