交差する日常と記憶 インド編

カミュ

2013年05月26日 22:20



いま ここに生きる私の日常の流れの中で

ふと、頭をよぎる 私の旅の記憶の一場面。


それは本当にびっくりするような

今のいままで まったく忘れていたような

そして本当に、そんなにインパクトのある思い出に残るような場面でないような瞬間が 

ふと わたしの今見ている視界と重なるのだ。


脳みそが 記憶を整理してるんだろうか?

それとも、何かリンクすることがあるんだろうか?

それとも、もうひとつの世界を感じているんだろうか?


過去の旅中の私が、今の私と何か繋がり

そこから数々の物語が生まれていっていることは間違いない。


最近 やたらと思い出すことがひとつあって。

それはどちらかというと、少しインパクトがあった「一言」だった。

その時の言葉の持つ衝撃は、今もよみがえる記憶と共に

鳥肌の立ち巡った感覚までも思い出させるのだった。


そのインド人のおじさんとは、リシケシュで出逢った。

多くのインド人がそうであるように、彼も人の手相を見ることを特技としていた。

ちょっぴり胡散臭い、でもなんだかどこか妙に神秘的なそんなホテルのオーナーだった。

ある日、私が高熱で寝込んでいるとき、彼は謎の黒い粒をすり鉢でこね

何かまた謎の物体と混ぜて、私にこれを飲めばすぐに治るからと言った。

そして頭にスース―するミントの練ったタイガーバーム的なやつを塗り、冷やさないように

布で巻いておくんだよと言った。

K君が日本の手ぬぐいを持っていて、それを私に貸してくれて

私は高熱でうなされているくせに、頭はハチマキ姿という

なんだかお祭りムード満点な感じになっていた。(笑)

そのときは強烈な頭痛と関節痛で、笑う元気もなかったけれど、

彼の適格な看病のおかげもあって、すぐに頭痛が治まり、

怪しさ満点だったそのアーユルヴェーダのナチュラルメディスンがすーっと効き

私は数時間後には自分のハチマキ姿を笑えるほどになっていた。


そんなインド人のおっさんが

私の手を取り、勝手に手相を眺め出した。


彼は妙に私の瞳の奥深くを覗き込み

一言、こんなことを言ったのだった。


「 君は、本当の愛をまだ知らないね 。 今まで、沢山の恋愛をしてきただろうね。

 でも、君はまだ知らないでいる。 愛が何かを。 本気で人を愛したことがまだないね。

 そして嘘つきだ。 沢山嘘をついて生きてきたね。 」


私は何とも言えず、そんなことないけど という顔をしてみせた。

 
今まで、私は嘘つきだなんて他人に言われたことがなかった。

大好きな人に、愛してるって本気で思ったこともあった。

でも、そう彼に言われてみると、、、。

私が今まで感じていた 「愛してる」 という感情が

何とも薄っぺらいものに感じてきて、、、


愛ってなんだっけ?

と、思わずにはいられなくなってきて、、、。

嘘も、確かに自分をよく見せるために

ついたこと結構あるなー。

なんて 色々思うことが噴き出し始めて、、、。



そこから私の 「愛することってなんだろう?」

という疑問が、様々な時に問われるようになっていった。



おおっと、長くなりそうだ。

夜のパソコンワークは妊婦の私には明日に響くので



つづく、、、 ってことにして今日は おやすみなさいませ☆






リシュケシュのお猿さんと牛 















関連記事