くすりを飲ませるの巻 2 

カミュ

2014年01月27日 22:24


子どもとの暮らしは真剣勝負



「なんで歯磨きひとつでこんなに時間かかるんだろう、、、

いちいち イヤイヤ しないでくれよう。あ、歯ブラシ投げた!!も~~!!」



「さあ、ごはんにしよう!

え?これは嫌だ?違うのがいい??何それ!!

あるもの食べれ~~!!」




なんでよ~

なんでなの~~

と、 上手くまわらない日はイライラするし、

そうかと思えば、びっくりするくらいスムーズに行く日もあったり。

毎日毎日、同じことでつまずいていたことが

ある日突然、本当に突然出来るようになっていたり。

こどもはその日の体調や、疲れや、お昼寝によって気分がコロコロと変わったりするので

暮らしのリズムをちゃんと整えてあげることが本当に大切なんだけれど、

思い描いていたように進まない日だってあるある。


肝っ玉母ちゃんとはよく言ったもんで

本当に  ってやつを鍛えるための修行のような毎日です。

肝っ玉座った、かっこいい母ちゃんに

私もいつかなりたいわ。


もともと忍耐力がなくて、人と真正面から向き合うことが嫌いで、気が短い私の性格。

肝がまったく座ってない状態でお母さんになってしまったもんだから、

なんどもなんども、こどもの叫びから逃げ出したくなるような場面があった。

いや、実際逃げていた。

逃げないと、娘に自分の感情を押し付けすぎて、大切な心を傷つけてしまいそうで怖かったから。

優しいお母さんでいたかった私は、真剣に娘と向き合って怒ることが出来なかった。

でも、逃げてきたツケは、必ず自分にまた帰ってくるんだよね。


私は彼女に対して、負い目が色々あった。

赤ちゃんの頃から父親がいるという家庭環境を作れなかったことと、

私が仕事で早いうちから嫌がる娘を保育園に預けてしまったこと。

そういう娘に対しての私の勝手な負い目が、出来るだけ優しくて彼女の自由を尊重したお母さんでありたい自分を

作り上げてしまっていたように思う。でも彼女に対して都合がいいだけであって

それは彼女のためになっていたわけではないことにも気が付いてはいた。

でも、ごまかしてしまった。 向き合うと出口が見えなくて、辛くて、正直許した方が楽だったからだ。

子どもの行動に対し、どこまでがYESで、どこまでがNOなのか。

どこまで自由を尊重し、どこで「それはダメよ」と言えるのか。

そういったのようなものが、自分自身の中でまだまだ迷いがあったりもしたし、

その迷いの中で子育てをしてしまったもんだから、

娘も迷子にさせてしまった、、、。

そこは最近改めて気が付き、もう一度娘との関係を作り直しているところ。






その中で、今回のこの 「くすりを飲む」 という目の前に現れた私たちの課題は、

私とあーちゃんの関係性を変えていくうえで、一歩踏み込んだものであったのです。

今までの私だったら、あーちゃんが嫌がってしょうがなかったら、

そんなに嫌なら、あげなくてもいいか」を選択しがちでした。

小さい頃は、それでも無理やり口をこじ開けることも可能ですが、

三歳児となると、もう力もあるし、逃げ出せるし、暴れられるし、口にいれたものを吐き出すことだって出来る。

そして嫌だって言ってることに対して、無理やり押し通せるほど私の意志は強くない、、、。

娘と戦うのにぐったりと疲れ、

そんな母であることを娘も見抜いてるから、

「ママは嫌だっていえば、私の願う通りにしてくれる」 がインプットされてしまっていて

押し付ければ押し付けるほど、娘のパニックはひどくなり、、、。




子どもが嫌だっていうことを親が強引に押し通すのって

重たい岩を必死に両腕で持ち上げるようなもんです。


でも強引に自力で持ち上げなくても、テコの原理とか上手く使えば

あらま簡単に持ちあがっちゃったわ。ってこともある。

そのテコを、どんな技として差し出すかは、体験から得るしかない。

強引に力を入れるんじゃなくて

乗せ上手、導き上手になれると、子供も親もすっと楽になれるのでしょうが、

私にはそのユーモアがまだまだ足りなくて。



「さあ、この暴れまわり、泣き叫んでるシチュエーションで、

 どんな風に彼女を泣き止ませ、薬を自分から飲むと言えるまでの目的地までのせていくか?」



で、私は今回 絵本 という武器を味方につけたのでした。



「歯磨きもお薬も飲まないで、絵本だけ読んで寝る!!!」

と言い張る娘。

「そんなのだめだよ。歯磨きもお薬もしないなら、絵本は読まない!」

と言い張る私。


「やだやだ!そんなのやだ!」

と、泣き叫ぶ娘。 そんなやりとりを15分ほど繰り返し、、、ここは忍耐力が必要でした。

泣き叫ばれると、赤ちゃんも目を覚まし泣きだしちゃうしで、余計いらっっとしちゃう。

よし、ここでお互いの意見の中間地点をとってみよう。とひらめく。 

かけひきですね。

「じゃあさ、歯磨きしたら、一冊絵本読んであげるよ」 と、あーちゃんの好きな絵本を差し出す私。

すると娘、泣きつかれたこともあってか

「うん。わかった。じゃあ歯磨きする」

と、以外にも簡単に受け入れ!!

そして歯磨きをして、絵本を読みだすと、

さっきまで泣き叫んでいたのに、絵本ワールドで気持ちが整い直し気分がるんるんに!!

でも、お薬までいけるか?いけるのか?

そして絵本を読み終わると

「もう一冊読んで~」 と娘。

毎晩三冊読むことにしてるので、娘はのりのり。

「いや、でもあーちゃんお薬のまないっていうしな~、残念だけどそれなら今日は絵本は一冊までだな」

と、絵本をしまう私。

するとあーちゃんがお布団に半分もぐりながら、


「ごめんなさい。。。(小声) 絵本よんでほしいから おくすりのむ!


と、自分からお薬飲む宣言!!


わ~~!!


わわわ~~!!


私の中で何か扉が開く音がして、、、。


そして本当に自分からお薬をぺろんと一気に飲んでにこり。

「おくすりのんだよ!」

「すごい~~!!!(><)」

もはや、くすりが効くのか効かないのかはどーでもよく (いや、本当はどうでもよくないんだけどね)

このミッションは私たちにとって、大きなギフトとなったのでした。

ていうか、このかけひき、、、。

どこかでよくやっていたような、、、?

あ~~!!インドだ!!

インド人と値引き交渉してるときみたいだ!

そう思うと、毎回 イヤイヤ虫になってきた娘とのやりとりを

インド人との値段交渉と思えば楽しめるかも、、、。(笑)







最後はふたり仲良く絵本を読みながらにっこにこ。

「おくすり自分から飲めて、えらかったね~」

と100回くらい言って(気持ち的に)

抱きしめあって眠ったとさ。


めでたし

めでたし、、、。


あ、マンガじゃなくなってる、、、。

まー、そんなこともあるよね~。

めでたし めでたし。




























関連記事