2012年10月24日

旅とマッサージ 4

今日はわたしの大好きなれいちぇるの

お誕生日☆☆

私より三年ほど遅く地球に降り立った彼女。

その三年の間に、彼女は宇宙で何をしていたんだろう?


そんなわけで、三年ほど宇宙歴が長いれいちぇるさんの誕生を祝して

今日はお店に来てくださったお客さまと沢山 ハッピーバースデーのうたをプレゼントしました。

いつもふと忘れてしまいがちなことや、見落としがちなことに気が付かせてくれる彼女は

みんなとハッピーを分かち合うために、ハッピーのかけらを集めに来たんだって☆

だから私はれいちぇるといると、とてもハッピーなんだね♪


本当にいつもありがとう! さそり座のおんな~~♪ (笑)

そしてこれからもどうぞどうぞ、宜しくお願いします。

そんなこんなで、今夜もいきます。

今夜はれいちぇるの誕生日からのインスピレーションも交じっていくと思う。


ジプシー的インド日記 第四夜。


それにしても、この時間は穏やかだな~。

アウラもすやすやと寝ているし、一日で一番私が研ぎ澄まされる時間。

最近あまたから離れないもやもやさんもひとまず置いといて、

さあ、


ハッピースパイスタイムへようこそ。

初めて見る方は、よろしかったら 「旅とマッサージ1」 から読んで見てくださいね♪

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆








不思議だった。

砂漠の真ん中で彼女の身体に手を触れている間

オアシスの水を飲んでいるような、そんな心の癒しを私は感じていた。


私の手の温度と

彼女の身体の温度とが触れ合うたびに

私たちの温度はひかりの毛布のようにどんどん温まっていった。

その温度は、子供のころ抱っこした子犬のような甘い匂いがした。

寒い寒い冬の日に、お母さんの太ももに足先をはさんでもらったような

そんな心地よさもあった。

人と人とが触れ合うことが、こんなにも癒しになるなんて

私は知っていたんだろうけれど、改めてそれを感じたことはなかった気がした。




「ここには何もない」 と思っていた私に

ある砂漠の村に住むインド人は言った。

「こんなにも美しい自然があるじゃないか。」 と。

私の頭は ? だった。

長野に生まれ育った私にとっては、自然は山であり、川であり、生き物を育む土であり、緑だと思っていたからだ。

でも、砂漠の村で生きてきた、ここしか知らない彼にとって

自然とはこの砂漠そのものだった。

砂が作り出す螺旋はどこか女性的であり、美しくもある。

強い風が吹き、砂が夜空に運ばれるとき、そこには男性的な強さも感じられた。

ぽっかりと浮かぶ月は何かを秘めていてとても大きく美しいし、

重たい夜が過ぎ去り、朝陽がすべてを照らすとき

そこにはなんとも言えない安心感があった。

家電類は何一つなく、

あるのは たき火とごはんとテントと音楽。





東京に住んでいた時、私はありとあらゆる便利さを手に入れ、

そして満たされていることに気が付けないほどに

モノに溢れ、そしてそのものを得るために沢山の労働をしていた。


そしてその結果、

情報と、流行と、人の意見と、誰かが決めたルールと、誰かの生き方に自分が染まり、

自分がどこの誰なのかも分からない湖に溺れていた。

その湖に溺れている間、私は沢山の病気になり、精神科にもお世話になったりしていた。

でも、薬は私をごまかしてはくれたけれど、本質を改善してはくれなかった。

カウンセリングのおじいちゃん先生も、私の話を聞いてくれるだけで

私は名前も知らないこのおじいさんにただ愚痴を言ってすっきりしてるだけの自分に

うんざりして、悲しくなった。



わけがわからない湖に溺れながらも、必死で自分というものを手さぐりで見つけようとして、

入ってくる雑音から耳をふさいでも塞いでも、自分に出逢うことが困難だったあの頃。



あんなに何もかもある世界で、私は私を見つけられずにいたのに、

今、ここで

本当に何もないとてもシンプルな砂漠の中で

そして生と死がぎりぎりのところにあるような環境の中で

私は私を感じ、そして自分の手と相手の身体の温度の暖かさまでも

こんなにも感じ、満たされていた。

そこには不安よりも大きな光があって、どんな暮らしの中でも

人間は生き抜く力があることを感じ、そしてジプシーという音楽の中で生きる彼らの暮らしから

分け与えてもらった喜びは私にヒントを沢山くれた。


サンギータが痛がっている腰に手をかざすと、

そこには悲しみと我慢がたまっている気がした。

この生き方の何かに不満があるような、そんなしこり。

私が憧れているジプシーという役柄を選んだ彼女の人生にも、

きっと私の日常のような何かがあって、

きっともし彼女が私で、私が彼女でも、それはあまり変わらないような気がした。


でも私たちは、自分の選んだ人生を

自分の足で歩いていくしかなかった。

私はインドの砂漠のジプシーには生まれなかったし、

彼女は自由に世界を旅する女の子には生まれなかった。


でも、こうやって

海を越え、空を越え

私たちが重なった瞬間があるということは、

神様からのプレゼントのようにも感じた。


太陽がジリジリと痛い。

まばたきを何度もしながら、遠くから聞こえてくるラクダの鈴の音を感じ

私はマッサージに集中した。






つづく


























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