2011年10月19日
未婚の母と仕事 その2
仕事を始めるときに、
色々な人に、いろんなことを助言していただいた。
「こんな小さなうちから働いたら、あーちゃんがかわいそうだよ。」
とか、
「一番大事な時期なんだから、もっと子供に目を向けないと。」 とか
「将来ぐれたらどうするの?!ただでさえシングルマザーなのに、お母さんが子供をちゃんと見てあげなかったら
子供は愛情不足になるよ!」
とか。
私はちょっと想像してみた。
金髪になり、バイクを乗り回し、家になかなか帰ってこない不良少女A。
(ちょっと不良のイメージが古いのはご勘弁を。)
うーーん。。。
もしなったらなったで、なんかそれもまた愛おしいかも?
それも成長過程で通る道ならば、きっと何か意味があるのかもしれない。と。
もしそうなったらなったで、受け入れられる自分がいる気がした。
というか、そんな風にはきっとんらないんじゃないかなーー?未来は分らないけど。
シングルマザーだから、愛情不足になる?
そこはまだ分らないでいる。
私が100%の愛情を注いでるつもりでも、
相手の受け取り方は、相手次第なところがあるからだ。
でも、私は勝手に信じている。
あうらと私の中には、もうすでにしっかりとした絆があるってこと。
私はあうらの母であることを、一生手放さないだろう。
あうらが例え将来、私の娘ではないと言ったとしても。
私はどんなことがあっても、あうらのこと大好きでいるもんね。
どうか、こんなお母ちゃんを、素晴らしいお母さんだなんて思わなくていいから、
面白い人だと思ってはいただけませんか?
私には、インドのチャイ屋で見た子供たちの姿があった。
そのチャイ屋は、なんと子供たちだけで運営されていた。
一番上のお姉ちゃんが、まだ12歳くらいだったかな。
一番ちびっこは4歳くらい。日本では考えられないですよね。
わいわいしながら、いつも甘いチャイを作ってくれた。
チャイ以外をオーダーしても、いつもチャイが出てきた。
姉妹同士で面倒を見ながら、生きて行くたくましさ。
私はチャイを飲みに行っていたというよりは、そんなワイワイ楽しいチャイ屋に
行きたくて、行っていた。
ああ、そんな風でありたい。と思った。
おんぶしながら仕事をこなす姿は、まだまだ小さなカラダなのに
とても、とっても、たくましかったのだ。
私はチャイ屋で、いつも歌った。
彼女たちが一番最初に覚えた日本語が、一緒に焚火を囲み手をかざした時の、
「あったかい」だったので、「あったかいチャイタイム」の歌を創り
一緒によく歌ったのだ。
「お店にあーちゃんを連れて行くよ。子育てしながら、ありのままの仕事の姿を見せたらいい。元々育児も仕事も
生活の中にあるものなんだし。」
と言うと、またまた色々な助言が。
「いやあ、無理だと思う。仕事と育児は分けた方がいいよ。泣くはめになる。」
とか、
「危なくて大変よ。」
とか
「どうやってやるんだ?」 などなど。
子供を持つお父さんお母さんからは、そういう言葉が多かったけど、
子供が身近にいない環境の人は
「それもありだね♪」と言う。
お店を始めた頃は、あうらはまだハイハイを少しする程度だった。
今になって思うことは、前者の子どもを持つお父さんお母さんの意見は、
確かにこの未来を想定してのご意見だったなあ。と、感じたりもする。
実際に歩き始めてから、彼らの助言の意味が分りだした。
でも、アジアンで少しの間おんぶしながら働かせてもらった経験から、
「これならいけるな。」
と、自分の中で感じた気持ちを、優先しようと思った。
やってみないと分らないタイプだし。
ありがたいことに、アジアンのメンバーや、一緒にまほうのしずくを作りあげてくれてる
れいちぇるから、「そんなの無理だよ。」という答えが出なかったことだ。
みんな、とても自然に、
育児と共にあるお店。を 「それいいじゃん!」という風に
むしろその方が楽しそうと、背中を押してくれたこと。そして共に支えてくれたこと。
さんぼさんのおんぶ姿はたまに目撃され、
さんぼさんに子供が出来たという噂が、町内に吹き荒れた。(笑)
血は繋がってないけれど。誰の子なんだか分らないくらい
色なんな人に抱っこされ、おんぶされ、あうらは育っていく。
それって、私は恵まれてることだと思うんです。

そしてこれからすべて内装も店づくりも自分たちで考えられるという
とっても好条件、ならば、育児をしながらでも出来るお店を、創ろうじゃないか。
私は、やっぱり愛おしい我が子との時間を、手放せなかったし、
そして、自分の生きがいみたいなものも、手放せなかった。
贅沢な私の願いだったかもしれない。
でも、やるからには、前者の意見の人のようにはならんない様に、
強い気持ちを持ってがんばると決めた。
一生懸命に何かに夢中になることが、
あんなにも楽しことだとは、大人になってからしばらく、忘れかけていた感情だった。
あれこそ、「情熱」ってやつだね。
けれど、、、恥ずかしながら
結局私は、お店が出来る前に一度、泣いた。
案外、早めに私の決意は砕かれてしまった。(笑)
だってだって、本当に辛かったんだもーーん!!
そうそう、強がってみて大きいこと言ってみたって、
弱い自分もちゃーーんといるんです。
何が大変だったけと言えば、やりたいことが山のようにあって、
オープンまでの時間が限られているのに、
育児で両手がふさがってしまうこと。だった。
乳飲み子は忙しい。
おっぱいをあげたり、おむつを替えたり、寝かせつけたり、一緒に遊んであげたり、
とにかく赤ちゃんは お母さんを独占したくてしょうがないのに、
わたしが仕事に夢中になると、だだをこねて気をひこうとする。
いろんな焦りがある中、赤ちゃんのことも大事にして
そして私が何も出来ない部分を、他の仲間たちにやってもらわなくてはならないという
この申し訳なさ。。。
そんなこと、はじめから分っていたはずなのに、
やっぱり焦りが出てくると、人間感情が高ぶりだしてしまう傾向にあるようだ。
育児は夜も忙しい。
寝てるうちに仕事を、と思っても、寝てひと安心んと思い仕事を手にした途端に
泣き声が聞こえる。
子供も親の意識に敏感なのだ。
やらないで欲しいことばかり、子供はやりたがる。
車に乗せれば、湯気が立つほどのおお泣き。
母には「こんなことでどうするの?あーちゃんがかわいそうに!」と責め立てられる。
もう少し、どうにかならないの?と言われても
どうにもならないの~~!!いやーーん!!どうしよ~~!!私がもう一人いてくれたら~~!!
そう。
これではまずい。
みんなの笑顔が見たくて始めたかったお店なのに、
私の一番身近な人たちを悲しませてしまっている。
これではテーマからずれてしまっている!
家族を犠牲にして、自分のやりたいことをしてしまうのは、
これはただの私のエゴではないか?!
そんな戸惑いも見え隠れする中、それでも私は何かに突き動かされるように、
まほうのしずくの準備をしていった。
そしてただただ見たかった。
まほうのしずくに、お客さんが来てくれて、
楽しそうに、わくわくしながらお買い物してくれる姿が!!
そしてそこに、あうらが楽しそうに一緒にいてくれることを想像して、、、。私はとりあえず、
基本的な習慣を変えることを辞めた。
朝は決まった時間に起きて、あうらとのスイートタイムを過ごし、
ちゃんとご飯を食べて、出来るだけ同じ時間にあうらがぐっすりと眠れるようにして、
同じ時間に家を出て、作業をして、暗くなる前には家へ帰り、
同じ時間にお風呂へ入れて、同じ時間に寝るように。
母の助言もあり、やはり生活のパターン化というのは、
子供にとっては大事な基本の様に思ったからだ。
基本が整うと、よく寝れたり、排泄の時間も同じになり、
お母さんも楽になる。
仕事は、何も犠牲にしてはいけないと思った。
何かを犠牲にしなくては、仕事は出来ないと思っていたときもあったけれど、
そういう仕事は、ライフワークとして続かないように思う。
自分が好きで、自分のために、自分の寝る時間を犠牲にするくらいはいいけど、
まわりの人を巻き込んで、辛い目に合わせるのは違う。
一緒に働く人たちに対してもそう。
自分がもちろん楽しくて、生きがいと感じて、そして家族にとっても幸せである仕事。
贅沢なのかもしれないけれど、そこを目指していきたい。と思うのだった。
あうらはそんな日常を
私の背中からじっと眺めていた。
どんな光景が、彼女の心に映っていたのだろうか。
つづく。
2011年10月19日
スイスイ水曜日
今日はきゅんと寒い。
暖かいオーガニックブレンドハーブティを飲みながら、
本でも読んでゆっくりしたい。

そんな人はぜひ
まほうの屋根裏部屋に集合~~☆
本日
スイスイ水曜日
五時までの営業です♪
Posted by カミュ at
11:49
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