2014年06月12日

子どもが新たな可能性を連れてくる。



子どもが新たな可能性を連れてくる。



子どもを授かるまで、

わたしは自分の人生はずっと、

自分の好きなことをして

自由きままな旅の延長のようなものだと思っていた。

それまでインドやタイに長期滞在しながら

身体やたましいのことについて勉強したり、

スピリチャルなことに触れてみたり

社会の枠から抜けて、自分というものを探ってみたり

わたしの中に眠っている細胞をひとつひとつ見つけて生かすように

好奇心旺盛に、そしてやりたいことには貪欲に暮らしていた。

インドで満月や新月に合わせて、世界中の旅人たちとライブをしたり

時には砂漠のジプシーたちと共に暮らし、一緒に踊り、うたったり

タイではタイ式マッサージを習い、様々なセラピーをライフワークにしている人たちと触れ合ったり

ブッダが生みだした瞑想法を10日間毎日10時間やってみたり。

裸で海を泳いでみたり、裸足で朝まで踊ってみたり

洞窟で暮らすインドの修行僧サドゥに、瞑想とマントラを教わったり。




日本で暮らす長野からまったく出たことのない両親には

そんな私の生活なんて打ち明けたら、きっとショックで食事ものどを通らなかったであろう。

「めぐちゃんはいつ働くんだ?ただ、日本から逃げたいだけだろう?」

父にはいつもそう怒られていたっけな。

でも、私は勝手に思っていた。

大学に行かなかった変わりに、わたしは旅を通して自分の学びたいこと

体験したいことにお金と時間をかけていいと。

そしてその体験を、絶対に自分の人生に役立つんだと。


高校三年生のとき。わたしは自分の行きたい大学を探し当てれなかった。

行きたい専門学校も、見つけ出せなかった。

自分が何になりたいのか、分からなかったのだ。

好きなことはあった。写真を撮ること、ダンス、絵を描くこと。いつか映画を撮りたいとか。

でもそれを仕事にする勇気もなかった。

本当に行きたいところが見つからないのに、親にお金を出してもらって

学校に行くことが、申し訳なくて、それなら働こうと思った。

でもいつも、興味もない仕事をしては苦しくなって、

早く終わればいいのに、とイライラして。

自分の人生を奪われているような気持ちになっていたっけ。


夢は

いつか将来の自分が叶えてくれるであろうと

思っていた。

将来の自分まかせ!!(笑)



旅をしていると、本当に何にも縛られずに生きている人にたまに会う。

自分を生きてる人だ。

「だれだれのためを思って。」とか

「だれだれが悲しむから。」とか

「だれだれがいけないって言ったから」 とか

そういう誰かのために一切生きていない人だ。

「これはわたしの道なのだ」 と、腹をくくって生きてる人。

そんな人はとても強くて、でも時にとても孤独そうだった。

孤独に弱い私には、そんな強さを身に着ける勇気がなかった。


私は束縛というものに恐怖感を感じている人なわりに、

いつも言い訳に「だれだれがこう言ってるから」を使っていた。

それを言ってる時点でもう、わたしは私の人生から逃げてることになるのにね。

そしてそれは、他者に依存することで、

自分を寂しさから救う手段にもしていたんだ。


子どもが新たな可能性を連れてくる。



私はそんなんだから、自由を求めても求めても

なぜか不自由で

今だからこそわかってることでも、そのときの自分には理由がよく分からずにいたから

自分の道を生きてる人が、とてもうらやましかった。


自由というものはとても難しいもので、

考えれば考えるほど不自由さもつきまとい、

そして自由を求めれば求めるほど、束縛しようとする人が私の目の前に現れた。

それは特に、両親という形で私の前に現れた。

大きな壁だった。

一番傷つけたくないけど、一番乗り越えたいもの。

一番嫌われたくないけど、嫌われないと私が私じゃなくなる気がした。

「どうしてあんたは普通に生きれないの?」

そんなことを散々言われてきたけれど、

母や父の思い描く娘像にたまたま当てはまらなかっただけで、

わたしはわたしの普通を生きている。


そして、私はインドの旅から帰国後、初めて妊娠した。

それはまったくの無計画な出来事だった。

インドの旅で、会う人会う人になぜか

「いつ子供を作るのか?」 と散々聞かれていた。

そしてテンプルで逢った少年には、赤ちゃんが出来るようにと

お腹におまじないみたいのまでかけられた。(笑)

彼は男の子が絶対いいよ。と言って、男の子が生まれたら名前は「シヴァ」 (インドの神様) にしてねと言った。

残念ながら彼の願いは叶わず、私は女の子を授かった。

わたしにとって初めてのお産は

初めて行く未開の地を旅するようなワクワクに満ち溢れたものだった。

おなかの中には、数億年もの時を離れて暮らしていた愛しの人が

やっと私に出逢いに宿ってくれたのだというような気がしてならなかった。

「早くあなたに会いたいよ。」

どんな顔をしてるんだろう?

どんな性格なんだろう?

私はこの子と、一体どんなことを体験できるんだろう?

そして私は、大好きなタイで自然に囲まれた環境で

この子を、私と赤ちゃんと、彼とだけで迎えたいと思うようになった。

でも、そんな私のわくわくした発想は、みんなに語れば語るほど

「何言ってるの?!無理よ。危ないから絶対にダメよ」

と、反対された。

なんで反対されるんだろう?  それが率直な私の気持ちだった。

こんなにもワクワクしてるのに。 こんなにも嬉しいのに。 

なんでみんなは不安がるんだろう?


そして私は色々あって、本当にタイでの自力出産にまで辿り着くのですが、

その辺はちょっと省いて、、、。


あれから四年たって、いま

もうひとりの可愛い娘に恵まれ

でも相変わらずの母子家庭で育てているわけですが、

最近、おしゃべりも達者になった娘は反抗もするし、あーだこーだとうるさかったり

怒ったり泣いたり、自立心がメラメラしてるかと思ったら、赤ちゃん返りしたりと

私の気持ちはイライラしてしまうことが多くて

たまにものすごーく、こころに余裕がなくなることもあるんですね。

本当に、自分のダークサイドをかなり見せつけられるわけです。

自分は穏やかで悪のない、まあまあいい人であると思っていたのに(笑)、

実はこんなにもダークサイドがあったんだ!!と。

でも大抵、そんなイライラするときって、

自分の都合道理に動いてくれない時なんですね。

自分の思い描いている娘でいてくれない時。

あー、わたしも私の中の 「普通」 を、この子に当てはめてしまってる!!

あんなに両親に対して否定していたことを、やっぱり自分もしてしまっている。

そんなことに気づかされるわけです。

「どーしていつもあーちゃんはそういうことするのよ」って。

でも、最近気が付いたことがあって。

夜になると、あーちゃんは言うんです。

「ママ、おさんぽいきたい」

私は時計を見て言います。

「もう7時だよ。お風呂の時間。こんな夜にこどもは外へ出ないよ。だめ」

「やだやだ!!絶対にやだ!行く!!」

絶対に、ひかない娘。

しぶしぶ私はメンドクサイなーと思いながらもサンダルをはいて

「ちょっとだけだよ」と言いながら外へ出る。

すると、星がすっごいきれいだったり

雨上がりの空気が身体にすーっと入ってきて、なんともたまらない気持ちになったり。

「ああ、なんだか。きもちいね~」

「でしょ。おさんぽしよう」

ふたりで手をつないで夕暮れの道を歩くと

様々な発見があって、帰るころには、行ってよかったなーって気持ちになってるのです。


他にも、あーちゃんがきっかけで行くことになった病院で

たまたまこのブログを読んでくださってる人に出逢って

嬉しい言葉をかけてもらえたり。( 今日出逢えたお母さん、ありがとう)


私が 行きたくないなーメンドクサイな― と思ってることも

あーちゃんに連れて行かれると、新たな風がびゅーっと吹いてきて

本当にいいことが起こるの。

あー、この子はタイでのお産といい、わたしを導く人なんだなーと

本当に本当に、すごいなーと感動。


子どもって、そうやって

親が全然興味がなかった分野の可能性を開けてくれたり

新たな学びを運んでくれたり

ショッキングなことも含め、本当に面白い冒険させてくれる。


まさか私が、プリキュアのテーマソングを歌って踊ってしまうようなママになるなんて、、、

まったく想像してなかった、、、。


柔軟に、生きる。

わたしの 真ん中を生きる。


こどもたちから、ほんとうに

たくさんの刺激をもらうこの日常が

宝物であることに

きっと子供が巣立つころ

じんわりと、じんわりと

感じることになるんだろうなー。



それにしても、やりたいことがありすぎて

子どもが二人いても

貪欲な私には変わりなくて、、、。


この人生のお役目が終わってしまったら

私はこの人生を卒業してしまうんだと思ったら、

本当のお役目に気づいてしまうのがちょっと怖く思ったり。

まだ旅の途中。

まだまだ、答えは埋もれてる。




雨あがりの夜に

かえるの合唱がきこえてくるよ


さあ、あすはどんな一日になるだろう。


おやすみなさい






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この記事へのコメント

カミュさんへ

いつもカミュさんのブログを楽しみに読ませて頂いています!!!
先日、病院でお会いした者です。ブログにまで登場させてもらい感激です♪

いつかカミュさんに会いたい
お話してみたい
カミュさんのお店に予約の電話をしたいな

なんて思っていたら病院でまさかお会いできるなんて!!!
ブログの写真で見たことのあるあーちゃんが私の目の前に登場した時、「もしかして…」と思いまわりを見回すとカミュさん!!!ものすごい衝撃でした。声をかけずにはいられず思わず声をかけさせて頂いた次第です。
やはりあーちゃんが導いてくれたんですね~感謝です。

帰り際にちゃんとご挨拶もできず申し訳ありませんでした…
娘も「お姉ちゃんと遊んだね!!」と何度も話していてとても嬉しかったようです。あーちゃんには娘がイジワルばかりしてしまいごめんなさいね…

いつかお店に行かせてくださーい!!今から楽しみです。
Posted by ☆ 青さん ☆ at 2014年06月15日 06:35
青さん

こちらこそ、声をかけてもらえて嬉しくて嬉しくて☆
ナイスタイミングで出逢えましたね♪
意地悪だなんてとんでもないですよ~!娘も喜んでました。ありがとうございます。空色にもぜひぜひ、いらしてくださいね。お待ちしていますよ~!!
お腹の赤ちゃん、なでなでしたいです♪
Posted by カミュカミュ at 2014年06月15日 22:16
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