2014年06月19日
辛いって泣いてもいいですか?

娘が産まれた時
小さな小さな手をにぎって
わたしはこの子を全力で守るんだって
ふかく ふかく 思った。
この子と沢山
いろんなことを体験して
おいしいごはんいっぱい作って
この子が行きたいところに出かけて
沢山 あそぼう
わたしを求めてくるこの手を
絶対に振り払ったりしない。
そう、決めていたのに。
こどもを自分で育てるまで
私はこどもへの虐待をする母親の気持ちが
まったく分からなかった。
なんてことするんだ。
人間として最悪。
こどもが可哀そう。 どうしてそんなことする人が母親になったの?
そんなことを、思ったこともあった。
悪いのはすべて母親。
こどもの母親なんだから、その子の気持ちがわかって当然でしょ?
親としての責任を放棄しないで。
叩いたりしないで
こどもを、抱きしめてあげなよ。
自分も虐待されてきた体験があるから、こどもにもそうしちゃう?
そんなの言い訳だよ。だからこそ、こどもを傷付けないって強くならなきゃ。
そんなことも、思っていた。
でも、自分が母になってみて、
毎日毎日、子供と向き合ってみて 初めて色々なことが分かった。
自分自身の未熟さ、自分のこころの中にいる、まだまだ 子どもの自分
自分の両親に対しても、親なんだからという視点で、
親もひとりの人間であることを、まったく尊重していなかった自分。
そして、時にはこどもに手をあげてしまう自分。
理性が抑えきれなくなって、怒鳴ってしまう自分。
「どうして言うことを聞いてくれないの?」と、こどもを自分の都合のいいように
コントロールしたい自分。
わたしが作ったものを、嫌いだという子供に、イライラする自分。
自分の時間など、ほとんどなくて
こどものわがままや、泣いたり騒いだり、夜寝ることさえも出来なかったり。
仕事もこどもの体調によって出来たり、出来なかったり。
誰かに助けてって、言えないときもあったり。
辛いって、泣けないときもあったり。
こどもは、かわいいだけじゃなかった。
子どもは、自分の思い通りになんてならなかった。
子どもは、親のアクセサリーなんかじゃ、なかった。
小さいながらに、自分の意思をちゃんと持ち、
好きなことも、嫌いなこともちゃんと分かっていて
わたしなんかよりずっと、大きなこころを持っていて
頭もいい。
こどもとの暮らしは、
自分の様々な部分を見せられることになる。
私は自分の中にこんなにもダークサイドがあったなんて!!!っていうのを
しばしば見せられている。
こんな風に怒ったことなかった。
こんな風に泣いたことなかった。
なんだろ。この気持ち?
なんだろう。この反応?
自分をどんどん見せられて、時には自分のキャパを超えるような出来事を
体験させられ、いっぱいいっぱいになって
もう、無理だよーって
泣いてしまうこともあったりで。
でも、母親というのは、一生辞めることは出来ない。
どんなときも、こどものことが、頭から離れない生き物に
なってしまうのだ。
色んなお母さんと話してみてね、
私だけじゃなかったの。
お母さんになると
そういう体験があるようなんだ。
怒ったり泣いたり、こどもと喧嘩したり、時には突き放してしまったり。
どんなに幸せそうにみえる親子でも、そういう体験はあってさ。
もちろん、それが本当にひどい虐待となっていて
自分でもどうにも出来なくて
子どもも親も苦しんでいるようだったら、
ぜひ誰かに相談して欲しい。
わたし、辛いんです。って、もう無理なんですって。
正直に言葉にして、たくさん泣いてもいいと思うんだ。
そしたらきっと、辛かった自分に気づいて、
ぱんぱんになった心が涙にかわって流れ出ていくから。
私は子育ての悩みのあれこれの相談相手として、
自分の母親
兄弟、友達、保育園のお母さん
フェイスブック、保健所の無料相談
などに頼っています。
こんなこと、誰にも言えないよなーってことは
どうして誰にも言えないのか?と考えてみると
他人や社会の目を気にしているからってこともあると思います。
ひどい人だと思われたくないとか。
悩んでるって思われたくないとか。
弱さを見せたくないと思ってるとか。
そして重症化していけばいくほど、
人に相談も出来ないような精神状態に追い込まれたりもする。
私も初めのころ、私が母親なんだからっていうプライドが強くて
人に相談したり、悩みをうちあけることは
ダサいって思っていたことがった。
でも、そんなこと全然なくて、どんな小さな悩みでも
先輩ママたちに相談すると、みんなとてもよく答えてくれて
自分がどれだけ何も知らない中でもがいていたかを知った。
自己流は自己流でいいんだけれど、
でも、もっと視野をひろげると、とても楽になれたりもするんだよね。
肩の力を抜くことは、こどもにもゆとりを与えることに繋がる。
「お母さんとはこうである」
「子育てとはこうである」
「親とは、こうでなくてはならない」
そんな、自分が持っている 固い価値観は
実はそうでない自分を責める武器にもなってしまうので
ぜひ、一度とっぱらってみてもいいと思った。
たまには、ぐうたらなお母さんでもいいじゃん。
几帳面すぎて、ぴりぴりしてるより、ゆとりがあるじゃん。
毎日手作りじゃなくてもさ、たまにはスーパーのお惣菜でもいいじゃん。
料理に手を抜いた分、こどもと遊んだっていいじゃん。自分の時間に使ったっていい。
夫婦喧嘩を子供にたまに見せてしまっても、人生勉強になるかもしれないじゃん。
両方の意見をしっかり見れる子は、弁護士とかになれるかも☆
なんて、自分の中のしちゃいけないと思っていた価値観を
少し見かたを変えてみると、肩の力が抜けるかもしれません。
苦しまないで。
いいお母さんでないことに、苦しまないでいいんだよ。
そして自分の子供も
いい子であることが正解ではないということ。
なんでいい子じゃないの?
イコール
なんでいいお母さんじゃないの?
と同じこと。
すばらしい母親を、こどもは求めているわけじゃない。
笑っているお母さんが、こどもは大好きなんだよね。
空色カミュ ホームページ
http://sorairokamyu.jimdo.com/
Posted by カミュ at 00:15│Comments(2)
│カミュの子育て、アウラの親育て
この記事へのコメント
Posted by かすけ at 2014年06月19日 22:35
かすけちゃん
本当にさ、こどもってすごいこと教えてくれる人生の先生だよね。
わざわざ小さい姿で私から生まれてきてくれたけど、
やっぱり、どう考えても自分よりもすごいことを知ってるし、
いろんな角度から物事を見ることを、鍛えさせてくれてるよね。
二児の母となったかすけちゃんに
また会いたいな♪
おかあちゃん、たのしみましょうね~!
本当にさ、こどもってすごいこと教えてくれる人生の先生だよね。
わざわざ小さい姿で私から生まれてきてくれたけど、
やっぱり、どう考えても自分よりもすごいことを知ってるし、
いろんな角度から物事を見ることを、鍛えさせてくれてるよね。
二児の母となったかすけちゃんに
また会いたいな♪
おかあちゃん、たのしみましょうね~!
Posted by カミュ
at 2014年06月21日 23:30

ダークサイド…
前にもカミュちゃんのblogで出てきたときにすごくぴたりな言葉だと思った。
ドキリとしちゃった。
まさにそんな自分を掘り起こして発見させてくれるよね。
彼らは笑っている母ちゃんが好きなんだよね。
成長してきていろいろな言葉や態度を表現してくれて、そこから彼へ投げ掛けた自分の言葉や態度を改めて“ハッ”と気づかせてくれることもしばしば。
心がシュンとなるけどなかなか素直になれないときもあったりでね。。
日々学び成長だね。
子どもってすごい存在だわ!