空色カミュの日記

うちのすぐ近くに

それはそれは静かな神社がある。



うちには大きな庭がないので、あうらといつも朝と夕方

その神社で最近よく遊んでいる。


神社には木が沢山生えていて、上をみわたせば

木々の葉が風と踊り、さわさわと音を立てている。

蝉がいつも大きな声で鳴いていて、鳥たちも遊びにきていたりする。

風があうらのスカートをめくったり

砂を巻き上げて、なんだか何か目に見えないものがいるみたいな気配がする。

いつの間にか、大好きな場所。


そういえばこの神社は

父がとても大切にしていた場所で、

毎日かならずお参りにいっては１０円をお賽銭としていれるというのが

ここに引っ越して来てからの父の習慣だった。

毎年やる花火大会も、楽しみにしていたっけなー。


神社で遊んでいると、

近所の人が、たまにお参りにくる。

丁寧に神さまに手を合わせていく後ろ姿は

なんだかとても美しい。


私はよちよち歩くあうらを横目に

いつもそんな人たちの姿に酔いしれている。

人が人を美しいと感じる瞬間、きっとそれは人それぞれだけど

私はこの　人が　何かに対して祈る姿がとても美しいと感じる、大好きな瞬間だ。


その祈りは神さまにかもしれないし、自分自身になのかもしれないし

それは神社であろうが、教会であろうが、道端であろうが

サッカーの大会であろうが

どんな場所でも相手でも関係ないのだけれど、

目をつむり、手を合わせたり、胸に手を当てたり、

抱きしめあったり、

そういう祈るときのその人の姿は、なんだかとても美しく光ってみえるのだった。








あうらは、歩けるようになったことがとても嬉しいようで、

てくてく歩いては何かお土産を持って帰ってくる。

そのお土産は　だいたい　木の棒か、石ころか、蝉の羽根、落ち葉だったりする。

私は「ありがとう」と言いながら、もらったものをこっそりまたどこかに置くを繰り返している。(笑)

もう少し大きくなったら、拾ってくれたもので色々作ったり、ノートとかにスクラップにしたりして

遊びたいな～。　






夕方になると、学生のカップルがデートしに来たりする。

なんだか、ほのぼのした気持ちになる。

神社デート。

今日もいい時間が過ごせた。

神さまありがとうございました。





ちなみに私は最近、神さまにお願いごとをしないことにしている。

いつもありがとうございます。

それだけ。

ただ、もうそれだけです。